特定保健用食品(トクホ) 広告表現のルール詳細
「特定保健用食品(特保・トクホ)」は、特別な広告表現が許可されている食品です。消費者庁が管轄しています。保健機能食品のひとつです。
目次
特定保健用食品(トクホ)とは?
特定保健用食品(トクホ)は、厚生労働省のサイトでは下記のように説明されています。
生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含む食品で、消費者庁長官の許可を得て特定の保健の用途に適する旨を表示できる食品です。
特保(特定保健用食品)とは?|厚生労働省e-ヘルスネット
特定保健用食品で広告できることは?
特定保健用食品で広告できることは、ざっくり言うと以下の通りです。
- 一般の健康食品でも広告できる表現
- 消費者庁から認可された保健機能の表現
「消費者庁から認可された保健機能の表現」とは?
前述の「消費者庁から認可された保健機能の表現」は、消費者庁のウェブサイト内にExcelファイルで公開されています。
特定保健用食品のパッケージには、消費者庁許可のマークと、保健機能が文章で表示されています。
特定保健用食品の制度では、食品の安全性と健康の維持増進に役立つ効果を消費者庁が審査し、保健用途の特定の効能表現が認められたものだけ、表示することができます。
前述の通り、特定保健用食品で広告表示できることは消費者庁のサイト内にExcelファイルで公開されています。つまり、そのExcelファイルの存在を知らなければ、特定保健用食品の広告表現を正しく行うことは基本的にできません。
2021年7月時点では、下記URLにExcelファイルが置かれています。
下記のように表示され、ダウンロードできるようになっています。
許可されている代表的な表現
特定保健用食品では、各商品に対して個別に許可表現が決まります。そのため、「特定保健用食品ならばこの表現ができる」というような画一的な表現はありません。
ただ、ある程度定型化された「よく許可されている表現」はあります。下記のようなものです。
- おなかの調子を整える
- コレステロールが高めの方に適する
- 食後の血糖値の上昇を緩やかにする
- 血圧が高めの方に適する
- 歯の健康維持に役立つ
- 血中中性脂肪が気になる方に適する
- 体脂肪が気になる方に適する
- カルシウム等の吸収を高める
- 骨の健康維持に役立つ
- 鉄を補給する
- 肌の水分を逃しにくい
- 骨の健康に役立つ
これらの表現は、通常の健康食品やサプリメントでは絶対に表現できないことです。しかし、特定保健用食品として許可されれば表現可能です。
特定保健用食品では広告表現できないこと
特定保健用食品は、消費者庁から許可を得れば、
具体的には「食生活において特定の保健の目的で摂取する者に対し、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の標示をするものをいう」と定義されていて、健康な人を対象としています。
すでに疾患があったり、通院や服薬をしている人に効果があるというものではありません。
また、特保だけを摂取すればよいというものでもありません。
特定保健用食品(特保・トクホ)の広告
「健康の維持」「健康の増進」「疾病リスクを減らす機能」について表現することができます。
特定保健用食品の広告については、公益財団法人 日本健康・栄養食品協会が「『特定保健用食品』適性広告自主基準」を作成しています。
⇒ 「『特定保健用食品』適正広告自主基準」の改定について|財団法人 日本健康・栄養食品協会
特定保健用食品(特保・トクホ)を含む保健機能食品の広告については薬機法だけではなく景表法、健康増進法の関与も大きいです。
消費者庁の「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」の冊子に詳しく書かれているので、確認しましょう。
⇒ 健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について|消費者庁