薬機法の例外概略

2021年7月5日 2021年7月6日

dobashi

薬機法には例外があります。特例的に効能・効果を表現可能なものや、規制を受けないものです。

具体的には下記です。

このページでは、それぞれについて簡単な概要を説明します。

保健機能食品

保健機能食品とは、下記3つを総称した呼び名です。

保健機能食品は「いわゆる健康食品」の一種です。しかし、通常の健康食品では広告できない効能を表現できます。

この3つはそれぞれで位置付けが異ります。

3種類の保健機能食品について、違いを簡単にまとめると以下のようになります。

	国への届出	国の審査提出書類	国の審査効果・安全性	国の個別許可
特定保健用食品	必要	必要	必要	必要
機能性表示食品	必要	必要	不要	必要
栄養機能食品	不要	不要	不要	不要

保健機能食品3種類の違いまとめ

特定保健用食品は、通称では「トクホ」と呼ばれています。この言葉は聞いたことのある方も多いでしょう。

マークは下記です。

特定保健用食品は、消費者庁が認定しています。食品メーカーからの申請に基づき、有効性・安全性について個別に審査が行われ、それが認められれば認定されます。

特定保健用食品に認定された商品は、消費者庁が認めた範囲内で、通常の健康食品ではできない広告表現が可能です。その詳細については下記ページでご参照下さい。

機能性表示食品でも、通常の健康食品ではできない広告表現が可能です。食品メーカー・健康食品メーカーが消費者庁へ機能性の根拠を届け出ることで、機能性の広告表現ができるようになります。

機能性表示食品も、「通常の健康食品ではできない広告表現が可能」という点では、前述の特定保健用食品（トクホ）と同じです。大きな違いは、

ということです。機能性表示食品は、事業者の責任において科学的根拠に基づいた機能性を表示する食品です。

詳細については下記ページでご参照下さい。

栄養機能食品でも、通常の健康食品ではできない広告表現が可能です。しかも、行政への届出や審査なども一切必要ありません。但し、表現できることが予め固定的に決まっています。

栄養機能食品の制度では、食品（健康食品）の中に栄養成分が一定の範囲内で入っている場合、機能性を表現することができます。

たとえば、カリウムが840mgから2,800mgの範囲内で含まれている食品では「正常な血圧を保つのに必要な栄養素です。」と表示することができます。そのような栄養成分と機能表現の組み合わせが20個、定義されています。

詳細については下記ページでご参照下さい。

明らか食品とは、「誰が見ても普通の食品だとわかる食品」です。例えば野菜や果物、豆腐、パンなどです。

スーパーマーケットの食品売り場で販売されている生鮮食品を想定すれば概ね合っています。

明らか食品の概念は、昭和46年に発行された行政文書「46通知」で定義されています。

なお、サプリメント・健康食品は、「明らか食品」には当てはまりません。形状が錠剤やカプセル型などなので「明らかに食品と認識される物」とは言えないからです。

46通知は「明らか食品」のためだけの通知ではなく、他にも多数のルールを定めています。明らか食品については上記46通知のうち3ページ目、6ページ目、7ページ目で言及されています。